いい ちいさな ものづくり

人生とともに時を重ね、愛しい風合いの「ヒトシナ」となる。AN Linenのやわらかな天然素材の装い

ー作り手

今回ご紹介するAN Linenさんは、リネンを中心に天然素材を使ったオリジナル服をデザイン、制作されています。使い込むほどに増す優しい風合い、糸のほつれやシワ、クッタリと柔らかくなる質感が天然素材の魅力であると語ります。

人の人生と同じ。時を重ね味わいある特別な「ヒトシナ」へと変化する素材

Aラインシルエットのロング丈ワンピースは、アームホールはゆったり、首回りはキリリとコンパクトなバランスが絶妙です。貝ボタンがあしらわれ、上品な輝きを与えます。裾の両サイドにはラウンドのスリットが入れられ、軽やかでやわらかな表情を生み出します。パンツと重ねたり、靴下との組み合わせで遊んだりとコーディネートの想像も膨らみます。

グレンチェックのエプロンドレスはネイビーシャツと合わせればシックに、白シャツと合わせればさらりと爽やかな印象になります。サイドにあるボタンひとつで開閉ができ、肩紐は2段階で調節可能です。

デザインのインスピレーションは、旅先で出会った100年前に着られていたアンティーク。リネンや麻の優しい心地、着ていてストレスを感じず大人が楽しめるシンプルなデザインが魅力のAN Linenさん。ブランドを立ち上げるきっかけについて詳しくうかがいました。

ーものがたり

私がモノ作りをするきっかけは娘の入園でした。それまでは大の苦手分野でしたが、ある事をきっかけに180度変わりました。

実は、お姉さまをご病気で亡くされているAN Linenさん。娘さんの入園の際にお母さまから、お姉さんがお子さんの入園時に向けてミシンの購入を考えていたことを聞いたそうです。

姉が亡くなった後数年後、私も結婚して家族を持ち。
我が子の入園の時にその話を聞き、姉の叶わなかった思いを受け継ごうとミシンを買って入園グッズを作りました。

その話を聞かなかったら私は入園グッズを買って揃えていた事でしょう。それくらい裁縫は苦手でした(笑)

願いが叶わなかったお姉さんの思いを継いでゆこうとお手頃なミシンを購入し、娘さんの入園グッズを作ったそうです。すると、大の苦手分野だった「手作り」がとても楽しく感じるように。それは大切な人のために、大切な想いを込めて作るからこそ生まれた感情でした。

「親子で受け継いで着られる服」を目指して。自分らしく、表現を楽しんだブランドAN Linenがスタートしました。

ー想い

温かい人の手から生まれる温かいモノの素晴らしさ。伝えてゆきたいと思います。

大切な人のために想いを込めて、自身の手で生み出していくことの素晴らしさを実感したことがAN Linenの原点です。ブランド名に付けられた「AN」はご自身のお名前あゆみさんの「A」と、ものづくりのきっかけとなった娘さんのお名前の頭文字「N」から名付けられました。

どのアイテムにも、身につける人への優しさが表れています。ストレスのもととなる締め付けやつっぱりが起こらず、おしゃれなシルエットをキープする袖の形。歳を重ねても気兼ねなく着られるよう、首もとを美しく見せる襟。
あたたかな天然素材のアイテムを通して、装う喜びと時を重ねてゆく味わいをAN Linenは教えてくれます。年月とともに変化していく風合いを楽しんでみませんか？ぜひAN Linenのアイテムをご覧ください。

ー作り手情報

2022年2月24日