はじめまして!
福岡の「甘木絞り工房くおん」です。
みなさん、「甘木絞り」をご存じでしょうか?
甘木絞りは、福岡県朝倉市の伝統工芸です。
江戸時代後期から昭和26(1951)年まで旧甘木市中心部で作られていた絞り染めです。明治10年頃には全国一の生産量を誇り、盛んに海外に輸出されている時期もありました。しかし、第二次世界大戦の影響を受け、その後生産されなくなってしまいました。
甘木絞りは、明治期には柄物や絵画的な作品が多いことが特徴です。大正期には、一つの絞り技法を全面に配したものなども見られるようになりました。
代表的な絞りの技法としては、「鹿の子絞り」「帽子絞り」「平縫い根巻上げ絞り」「三浦絞り」などがあります。
一度は衰退してしまった甘木絞りを復活させようと現在、各団体の方々や個人の方々が甘木絞りの伝統技術の継承、発展、普及、生産に積極的に取り組んでいらっしゃいます。
私が甘木絞りと出会ったのは、妹の「甘木絞りって知っとう??(知ってる??)」という一言がきっかけでした。
妹がFBから甘木絞りの講座(現在は行われておりません)の情報を教えてくれました。
大学でテキスタイルデザインを専攻し、かつ福岡県民であるにかかわらず、福岡県朝倉市の伝統工芸である「甘木絞り」の存在を知らない自分を大いに恥じ、すぐさまご連絡させていただき、講座に参加させていただきました。
現在講座を修了し、甘木絞りのグループに所属しておりますが、講座においてもグループ活動においても、甘木絞りの大先輩の方々が惜しみなく甘木絞りの技術や歴史などを親身に教えてくださり、心から感謝しています。
少しずつですが、個人としての作品発表の機会も増えつつあり、「甘木絞り工房くおん」を開設することにいたしました。
「久遠(くおん)」とは、
「長く久しいこと。遠い過去または未来」
「ある事柄がいつまでも続くこと。永遠」
と意味しています。
甘木絞りがこれからもいつまでも続いていくことを願い、「くおん」と名付けました。
甘木絞りの伝統技術をしっかりと継承しつつ、新しい表現に挑戦していきたいと思っています。
甘木絞りはすべて手作業で行われます。
一針一針縫う、一個ずつ括る、染め重ねる......
すべて過程に、真心と時をこめて制作しています。
作品から、真心がこもった温かさや力強さ、時が織りなす重厚感など甘木絞りの魅力を感じていただけたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
【出典】
「甘木絞り ”甘木絞り”企画展示資料集」
平成3年3月30日
甘木歴史資料館
「九州絞り大全~甘木絞りと博多絞りを中心に~」
2017年10月11日
甘木歴史資料館
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