プロフィール
■ガラス絵の歴史
ガラス絵は、13世紀にルーマニアの貧しい農民たちの間に生まれました。
彼らは礼拝堂にあるような高価なステンドグラスなど、手に入れることはできません。
そこでガラスのかけらを拾ってきて(ルーマニアは古くからガラス産業が栄えていました)、
それに絵を描くことを思いつきました。
『祈りたくなるような絵』―――
それをガラスの裏から描きました。
ススで黒く汚れても、表を拭けば輝きはよみがえります。
そして寝室に飾り、毎晩祈りました。
ガラス絵は、貧しい農民たちの『イコン』だったのです。
■ガラス絵の描き方
ガラスの裏から油絵具で描きます。ですから左右逆。
そして仕上がりも逆で、仕上げの部分から普通の絵と逆順序で描いていきます。
上から塗り直しができず、一発勝負。
乾くまで重ね塗りもできないので、時間がかかります。
最後に裏から銀箔を張りました。
絵の具を塗り残したガラスの隙間から、銀箔がキラキラします。
<お・ま・け>
ダイヤモンドはちょっと無理なので、スワロフスキーを1粒、フレームに飾りました。光が当たるとチカチカして、しあわせ気分増強です。
■キラット制作について
古くからの技法を用いて、現代的なモチーフを描きます。テーマは「女性の日常」。ありふれた普通の生活も視点を変えれば、特別な1日にすることができると思います。女性のうれしいシーンに目を向け、小さな空間に閉じ込めます。
「キラットQuirrat」はダイヤモンドの重さを表す単位「カラット」の語源で、アラビア語。小さくてもキラット輝く女性の暮らしを表現します。これを見て「さぁ、明日もがんばろう」と、元気が出るとうれしいです。
■プロフィール
グラフィックデザイナー、編集、取材、コピーライターなどを経験。6、7年前から油絵を描き始める。同時にガラス絵、水彩画、パステル画も楽しんでいる。
ブログ
http://skaldesign.blog.fc2.com/