モモイロ茶会客人０１

ワクイアキラの陶造形「ワビーニョサビーニャ」の
シリーズです。

ピンクの粘土を使ってカタチをつくり、
白い粘土で模様を描いています。
キノコのカサのようなカタチをした頭部には、
苔玉やエアプランツなどの植物がおススメです。

制作年：２０１３年
サイズ：１１センチ　×　９センチ　× 　９センチ
素材：陶

---------「ワビーニョサビーニャ」制作の背景---------

室町時代に成立した「付喪神記」という絵巻には
鍋釜や五徳、木魚や鰐口といった道具の原型をのこした
奇妙な姿の妖怪たちがユーモラスに行進する様子が描かれています。
こういった絵にも象徴されるように、日常使う道具や、身の回りのあらゆるものに
神が宿っていると考える「八百万」の考え方は、
昔から日本人の魂に根を張ってきました。
私が制作した陶造形の作品たちも「付喪神記」の妖怪たちの姿のように
頭部が器になっているものもありますが、妖怪のイメージだけではなく
地球以外の星に住む異星人のイメージも融合しています。
また陶による作品表現を行う上での
インスピレーションの原点として、圧倒的な魅力を持って
私の中に存在するのは、日本各地で出土される一万二千年前に
造られた縄文式土偶の数々です。
遮光器土偶などに代表されるそれらの姿形はまるで宇宙人のようです。
これらの作品達は制作の過程で私自身に多くの問いを与えてくれるのです。