楢の厨子O

楢（ナラ）の木で作られた＜厨子＞です。

＜厨子＞とは？　たいせつなものを仕舞う箱とお考え下さい。
小型の仏壇として用いる方が多いのは確かですが、なにを入れてもよいものです。

サイズ：幅45cm　奥行き28cm　高さ54cm
内　寸：幅23cm　奥行き16cm　高さ27cm
　棚　：幅20cm　奥行き10cm（引き出した場合の有効サイズ）
引出し：幅19cm　奥行き13cm　高さ6cm（内寸）
材　質：なら材
仕上げ：オイル仕上げ
重　量：約１１Ｋｇ



ほかの厨子よりもこの形のものを先に作りました。
自宅用にネパールから持ち帰った仏様を納めるために制作したものが元になっており、作品名の「Ｏ」は「Original」の「Ｏ」です。
扉の杢がいまいちだったので扉は作り直しています。

天板から伸びる脚で全体を支えていますが、本体は天地の桟に固定され脚との間には空間を設けています。
収納はそれだけ少なくなりますが、もとより多くのものを納めることは考えず、重厚にして軽やかなデザインを心がけました。
実際の重さは１０Ｋｇ以上あり、小さな箱でも無垢材ならではの落ち着きが感じられます。

天板はモールディング（装飾的に加工）した材を框に組み、中の鏡板も全く隙間なく合わせています。

材は扉と天板に柾目取りをした板を使用しています。
すべて本柾ですが、小型の収納なので大柄な杢ではなく細かな柄が出ている材を使用しました。


ナラの木は柾目に製材すると＜虎斑・とらふ＞といわれる杢模様が現れるのが特徴です。
虎のしましまに見立てられる大胆な柄になりますが、工業製品ではかえってそれが欠点とされてしまい、一番無難なおとなしい＜追柾＞が多く用いられます。
しかし、一点ものの無垢材家具ならこれを利用して杢を楽しむことができます。


サイズの変更や中の引き出しの変更などはオーダーでお受けします。
ただし天板の枠の框組と鏡板の間は若干の逃げ（当然抜けてはいませんが、少し隙間のあるデザイン）を作りますので、ご了承ください。